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とはいえ、俺の脚が軽く学校に向かうはずはなかった。
山本が靴を履いて俺の方を振り返って、
靴を履こうともしない俺を見て言った。
「どうしたの?顔色、悪いよ?」
「…ごめん、ごめん。
…やっぱり、かっこ悪いけど、こ…怖くて、なんか、震えちゃって、さ。
ごめん、」
俯いて呼吸を整えようとすればするほど、震えてくる。
チュ
山本が近づいてきてキスした。
「えぇっ!!!?」
「あ、ごめんね、コーヒー飲んだ後だった。」
「あ、え!?今、キスした!?なんで、なん」
「一回したんだから、二回も三回も同じでしょ。
ん、顔色赤くなった。」
真っ赤になった俺の顔を優しく触れて、柔らかく笑った。
「。大丈夫だよ。 僕も一緒だから。」
そう言いながら、スッとしゃがんでいつも俺が履いているスニーカーを一足ずつ、履かせてくれた。
「あとね、僕結構強いんだよ。」
山本は俺の手を取って玄関を開けた。
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