青春の1ページ

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「…ねぇ、どうして山本そんなに変わったの?」 二人きりの屋上。 寝転んで流れる雲を見ながら俺が聞いた。 「変、かな?」 「ううん!いや、カッコいいよ!男から見ても!いきなりイメージチェンジしたからさ、何かあったのかな?と思って。」 「…うーん、動機は不純かな。」 「えっ?」 「真田雄大を守りたいから。」 「それって…どういう…」 「そのまんまの意味だよ。真田雄大を守ることで自分も守りたいんだ。」 「そうなんだ…、あの、その…真田雄大ってフルネームで呼ぶのはやめてよ。雄大でいいよ。」 「いいの?」 山本はガバと起きると嬉しそうに俺の顔を覗き込んだ。 「いいよ。真田でもどっちでも」 「じゃあ、僕のことは明人って呼んで。」 「あ、あぁ。わかったよ。」 「雄大っていい名前だよね。」 「…ありがとう。」 名前なんて褒められたことないから、なんだか照れる。
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