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君の隣にいるためには
俺はスーパーダーリンがどういうものかも、彼が俺の何でありたいのかも理解していなかった。
「えっと…スーパーダーリン…」
とりあえず、ネットで調べた。
このとき、はじめて明人が俺を恋人にしたいという意味の言葉を発していたと気がついた。
「ちょ、ちょっと、それは…ないだろ。」
正直引いた。
思わず声に出してしまうほど。
恋をすることは自由だし、好きな人と一緒にいたい気持ちはわかる。
けれど、俺は同性を恋愛対象としてみたことがないから明人の存在自体を理解することすら難しかった。
だから、そんな俺からの答えなんて最初からNOだったんだ。
それなのに俺は明人の優しさを利用した。
「おはよう。」
家は反対方向なのに毎朝遅刻しないように迎えにきてくれた。
肌蹴た俺の寝巻きをととのえて俺のくしゃくしゃな寝癖をなぜては微笑んでくれた。
河野たちからのいじめも全くなくなって、俺は安心しきっていた。
このまま、明人がスパダリの件も忘れて、何事もなく幸せに過ごせたらラッキーなのにって。
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