君の隣にいるためには

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そんな都合のいいことを考えていたのが、きっと明人にはお見通しだったんだろうな。 その日は朝から明人が元気がないように思えた。 「あー、山本。今英語の授業だぞ、教科書が現代国語のままだ。」 先生が山本に注意すると、クラスみんなクスクス笑った。 「あ、はい」とだけ明人は反応したが顔色は浮かなかった。 中休みに明人が三年生の女子に呼び出されていた。 「え?明人行かなくていいの?」 「ん、いいよ。どうせたいしたこと言わないから。」 「そ、か・・。」 明人は俺のスパダリだから。 片時も俺のそばを離れないんだ。 そんな優越感感じたところで俺が明人に何かできるわけじゃないのに。 勢いでハニーになるなんて言って明人を困らせているのは俺だってわかっていた。 それでも・・・ 「あきと、」 「ん?なに?」 下を向いていたときには想像もできないほど、爽やかで甘いマスクを俺が独り占めできてるなんて優越感を感じるほかなかった。 「ん、ごめん。なんでもない。」
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