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そして、僕はあることに気がついた。
彼は、もしかして…
……僕の、気を引こうとしてる?
そう思ったら、彼の一挙手一投足が気になり始めてしまった。
男子なのに細く綺麗な指。
僕にはない、長い睫毛。
高い鼻。
整った立ち姿。
授業のときにたまにかけるメガネもとても似合っていた。
「ちょっと~、このメガネ誰のぉ?めちゃくちゃ壊れてるよ~?」
教室の後ろのロッカーの上に真田のメガネが無残な形で置いてあった。
真田が気づくと少し早足でそれを取りに行った。
「ゆうだいー、一番前の席なんだからメガネなんて必要ないだろー。」
目立つグループのリーダー格の男子がからかう。
クスクス笑う周りの奴ら。
馬鹿みたいな光景に反吐が出そうだった。
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