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「俺が明人を嫌いになる、わけないでしょ。」
「!」
「…謝んなきゃいけないのは、俺だよ。
はじめに明人が気になって声かけたのは俺だし、なんなら焚きつけたのだって俺なのに…いざ、ことが起ころうとして怖気付いたのは俺だから。全部俺のせいだよ。」
「…う、それって、僕と関わらない方がよかったってこと?」
「…はぁー、もう、はぁー、スパダリなんじゃないの?もう、鈍感すぎだろ!」
俺は明人の胸に飛び込んだ。
「…え?、なに?どういうこと?
はっきり言ってくれないとわかんないよ、僕、スパダリじゃないからさ…こんな、ことしたら、期待しちゃうよ…?」
明人の心臓がビックリするくらいドキドキ鳴っている。
「明人が!自分のことスパダリなんて言うからさ、俺だって、肩並べたいって思うじゃん!
好きだから隣にいたいって思うんじゃん!」
「ぇ!え!?」
「だから、俺って明人のこと好きなんじゃんか!!!」
涙と興奮で目が血走っている明人がぐいと俺の肩を掴んで俺の顔をみる。
「ほ、本当に?これ、夢じゃない?いて、」
俺がすかさず明人の頬っぺたをつねってやった。
「こんな、嘘みたいな夢見ないだろ。」
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