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マンガのような展開?!
「ちょっとーいい加減笑うのやめてくれない?こっちは笑いごとでは済まされないくらい困ってるのに」
「ごめん!ごめん!……くっつ……ぶっ、ぶははーー」
目の前で「お腹がよじれそう」とお腹を抱えて笑ってるのは、私のことを誰よりも熟知している親友 永井薫(ながいかおる)。
この現実離れした展開を自分一人ではとてもじゃないけど受け止められず、薫に話を聞いてもらうため
急遽アパートに来てもらった。
「芽依!これこそあんたが夢見ていたマンガみたいなシチュエーションじゃん!お相手は超絶イケメンなんでしょ?芽依のご両親もやるじゃん!」
この切羽詰まってる状況を思いっきり楽しんでるようだ。
相談相手間違えたかも。
「たしかに薫の言うように非現実的でまさにマンガみたいな展開よ!でも今の私はそんなこと望んでない」
「じゃあ、何を望んでるの?」
「普通がいいの。普通にどこかで知り合って、付き合って……」
「でもさ俺ができないから縁談話が来るんでしょ?」
あまりの正論にぐうの音も出ない。薫は話を続けた。
「とにかくさ、お見合いって深く考えるからいけないんだよ。いっそのことこれをきっかけに将来のこと考えてみたら?」
「私にお見合いをしろと?」
驚いている私の横で薫は課長の写真をまじまじとみた。
「しかしすごいイケメンだね?モデルみたい」
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