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おじいちゃんたちに結婚の報告をしなさいと言われ私は仏壇に手を合わせた。
亡くなったおじいちゃんたちに結婚とロンドン行きの報告を終えると
母さんの方へ向きを変えた。
すると母さんは私の前に大きな衣装箱をさしだした。
「亮輔くんからお見合いまでの経緯は聞いたのよね」
「うん」
母さんはその時の事を思い出した様でフフフと思い出し笑いをした。
「あんたも驚いたかもしれないけど、母さんも本当にびっくりしたわよ。
まさかあの亮輔君があんたのことずっと好きだったなんて思っていなかったし……」
私は黙って母の話を聞いていた。
「いきなり結婚前提って言われてもあんたは昔っから男の子に免疫なかったしね~~。でも本当に好きで結婚するって聞いた時うれしくってね。夢が叶ったって……そう思ったの」
「夢?」
母は私に一枚の写真を差し出した。
そこには
父と母、そして生まれたばかりの赤ちゃんと……
「この赤ちゃんは芽衣よ。そしてその横にいるひと家族、これが小学生の亮輔君と亮輔君のおとうさんね・・そしてこの人が亮輔君のお母さん。綾さん」
目元や輪郭が亮輔さんに似た綺麗な人だった。
とても楽しそうな二家族が写っていた。
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