受け継ぐもの

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「芽衣」 振り向くとそこにはお父さんと亮輔さんが立っていた。 亮輔さんは私の横で正座をすると母さんに頭を下げた。 「母も天国で喜んでいると思います。本当にありがとうございます。 芽衣さんは僕が必ず幸せにします」 「亮輔さん」 すると今まで黙ってた父さんが声を詰まらせながらも 「ほら、今から亮輔の父さん所に行くんだろ!綾さんの墓前でちゃんと 報告しなくちゃいけないんだ。さっさと支度してくれよ母さん!」 「え?私も?」 「当たり前だ、だいたい運転できるの母さんしかいないしな」 それから私たちは亮輔さんの実家とお墓参りに行き 結婚の報告をした。 帰って来たのは夜遅かった。 いつもはばれないようにとマンションへは別々に入っていたが 今日はほろ酔い気分もあって一緒に家にはいった。 だがそれがいけなかった。 まさかそれを四宮さんに見られていたなんて……
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