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そして亮輔さんはすっと立ち上がった。
「あまり飛ばしすぎちゃうと芽依に嫌われちゃいそうだから今日はここまでな」
カバンと上着を手に玄関へと向かう。
え?もう帰るの?
散々振り回されたんだから文句の一つも言わなきゃって思うの、帰るって言われるとなんだか寂しいと思うのはわがままかな?
「あれ?もしかして帰って欲しくない?」
え?心の声聞こえちゃった?
「ち、違います」
とっさに口から出た言葉は反対の言葉だった。
亮輔さんは私の目をじーっと、まるで心を読む様な目で見つめた。
「俺もまだ一緒にいたいけど、歯止めが効かなくなるといけないから今日は帰るな。でもこれから先はもっと凄いことする事になるから覚悟してね。おやすみ」
「す、すごいこと?」
びっくりして聞き直したが亮輔さんは返事はせず笑顔で部屋を出た。l
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