真面目クンの名前は

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「昨日風邪で休んでてさ。そしたら、こんな面白いことがあったって聞いて、もうほんと残念だったんだ」 「ふざけんな! 見世物じゃねぇぞ」 「え、見世物だよね、この状態。まるでコントなんだけど」  なんなんだ、この男!  相変わらずヘラヘラしてるし。いい加減苛つき半端ないんだが。 「おい、眞白。いつまでも構っていないで席につけ」 「えー。面白いのになぁ」  真面目クンに指摘され、その眞白という男は渋々ながらに席に戻った。朝からどっと疲れた。あの真面目クンが来てから散々だ。  そのあとも、毎回の授業で同じように「またか」って反応をされ、ストレスが地味に溜まっていく一方。  解放されたのは、昨日と同じ昼休みに入ってからだった。 「いつまでこんなこと続けるつもりだ」 「は? こっちの台詞だ。ふざけんじゃねぇぞ」 「お前がおとなしく授業に出るなら、こんな面倒なことしなくてもいいんだ」 「ほっとけばいいだろ! 教師になに言われたか知らねぇけどな! お前には関係ねぇだろうが!」  苛立ちを全部吐き出す。真面目クンは顔色なんてひとつも変えない。それがさらに苛立たせる。
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