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「あの、おっさんは」
「太郎さんは今日遅いみたいなの。だから先に食べちゃいましょう」
「そうなんすか」
「うん。琥太郎くんのお友だちがくるっていったらとても残念がっていたわ」
会いたかったんだろうか。どんな奴とつるんでんのか、気になるよな。
まさか、こんな真面目そうなやつだとは思ってないだろう。
「拓海くんの特徴を話したら、知ってるって言ってたけど、会ったことがあるの?」
「え?」
「ああ、一度一緒にいるときにお会いしてます。会話はあまり交わしてはいないですが、覚えていてくださったんですね」
沖村も覚えてたけど、おっさんも覚えてたのか。
俺がそっちの立場だったとしたら、たぶん速攻忘れてる。
「とても真面目そうないい子に見えたって」
「はは、嬉しいです」
悪魔だけどな。
とは言えず、黙って会話を聞いていた。
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