中学生時代

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はぁ。生理なんてなければいいのに 大人になんてなりたくない、こんなにめんどくさいとは思わなかった。 生理が始まれば、それはそれで文句ばかり。 お腹痛いし、腰は重いし、色々と気になるし、運動するのもたいへんだし、めんどくさい。 でも、少し、少しだけど体つきが女らしくなったような気が…… そして、少しづつだけど、私の気持ちも女らしくなったような気がする。 「ね、男は楽でいいよね。なんか男の体の方がよかったや。」 愚痴をこぼす相手が、男でいいのかわからないけど、智 に愚痴を言っちゃう。 「なんだよ、それ。こっちはこっちで、たいへんな事だってあるっつーの。」 こっちも見ずに言い返してくる智。 そうなの?男はお腹痛くなったり、トイレにしょっちゅう行かなくったっていいじゃん?楽じゃん?毎月の事だぞ?めんどくさいんだぞ? 毛が濃くなるとか、声が低くなるくらいいいじゃん、ね?背が伸びないのが悩み事かしら? とはいえ、中学生になり、智 に身長を抜かれたことにはムカついた。 いつも私が誘って?引っ張って、遊びに連れ出していたはずの、もちもちパンパンな頬でニコニコとついてきた小さな男の子は、私の背なんかあっという間に越しちゃって ちょっと男っぽい顔つきに体つきに変わってきたし、声も少しだけど低くなったり… ま、全然可愛いまんまなんだけどさ ちょっと、なんとなく、少しだけど、かっこよくなってきたのが ムカつくんだよー! 女の子も、だけど 男の子も、やっぱり成長するんだね どんどん男になっちゃうんだね。 私の中では、私は私。 智 は、智。 女の子とか男の子とか関係ない。 と思って成長してきた。 そして、中学生になってもそう思っていた。 私は。
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