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「まままま、ま…まさか!智ちゃん、彼女が出来ちゃったの!?うそ、やだ、お前にはまだ早い!やめろ、そんな女やめなさい。許さねぇ…」
うそだ、智 に彼女とか
泣いちゃう。私の可愛い智 に手を出した奴はだれよ、許さねぇぞ?
「違うから、そんなんじゃない。けど、もしさ、いたらまずいでしょ、こうやって俺の部屋に勝手に入ったりするのは。分かったら次からはノック!」
えぇっ?ちがうの?そっか、それはそれでつまんないの。まあ、よかったけどさ。
「うん、
うん?彼女とか来るとかじゃないならいいじゃん別に。堅いこと言いやがって。
てか、彼女が出来たら、まずこの部屋来れないじゃん、やめてぇー彼女とか作らないでぇー私、友達少ないの知ってるでしょー智 がいなくなったら誰に愚痴をこぼすんだよぉー無理だよぉー。」
ゴロゴロバタバタしながら、駄々をこねる。
「うっさいな、彼女なんか出来ないから大丈夫だよ、ただ、ノックしろって言ってるだけ、そんなことも出来ないわけ?マナーだよ、マナー!」
こっちに振り向き、冷たい顔でそんな風に大人な振りして言うけど、ぜんっぜん大人っぽくないし!
悔しくもないから!
「分かりましたよ、私もマナーくらいわきまえてますから?ノックくらい、ちゃんと出来ますから?
智 だって、うち来る時は、じゃあ、ちゃんとノックしなよ!」
そう言ってから気がついた。
もう何年?5年生の頃くらい?6年生?から
私の部屋に智 が来ることなんてなくなっていたかもしれない。
いつも私が智
の部屋にあがりこんで、ペラペラと喋っていただけじゃないの。
なんだ?
ほんとそれ、自分のほうが子どもなのかも?
と、不安に思った。
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