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「はあ?…さっきから訳の分からんことばっかり、オレ忙しいから帰ります」
老婆の言ってることは先程からさっぱり訳がわからない上に、これ以上ここにいたら、訳の分からない一連の行動の対価としてお金を支払わされる可能性がある。セシルは「今度こそ帰る!」と決め込んで、老婆を背にどすどすと歩き出す。
「…お前さんの人生にはこれからも色々とあるじゃろうが、めげずに頑張るんじゃぞ。決して暗い感情に身を委ねてはならん」
―なんだよあのババア、本気で頭おかしいんじゃ。
しかし、セシルは、はっと思いつく。もしかしたら、この老婆は麻薬中毒者で、麻薬のせいでぼけたことを言っているのかもしれない。
―なら、保護しないといけない
セシルは振り返った。しかし、
「え…」
跡形もなく、そこには誰もいなかった。
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