新しい世界は、

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新しい世界は、

 ふと、思いだす。  俺の愛しい彼女の言葉。 「夢、って不思議な言葉だと思う。  夜しか見れない幻も夢。  叶えるべき、未来もまた夢。  でもそれって、  まるで・・・」 「未来も幻みたいだよね・・・か」 「・・・どうしたの?」 「ああ、いや」  なんでもない、そう答えつつ、彼女を見る。  カメラを構えて、風景に没頭する彼女。  まるで俺のことなんか気にかけてないように見えて、意外とこっちのことも気にしてるんだな。  独り言、聞かれるとは思わなかった。 「ねえ」 「なに?」 「君の夢は、やっぱりカメラマン?」  誤魔化す意味も兼ねて、訊きたかったことを訊いてみる。 「? なに、いきなり」 「なんとなく」 「・・・そうだよ。それが?」
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