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第5章(ロボット)
輪の中には、身長2メートルほどの武骨で旧式と思われる人型ロボットが立っていた。脇にはキノも居る。
「バサラ、来たか」
「キノさん。いったい何のショーだ? 旧式のロボットがっ……」
「貴方がバサラさんですね。おはようございます」
ロボットは敬礼をする。バサラは驚く。ロボットが喋った。
「旧式なのに会話が出来るの?」
「それだけじゃないぞ。経験した事をフィードバックされ学習し、進化する。1から設備を整えて工場を造り、コピーを量産することも出来るみたいだ」
「それって、シンギュラリティのロボットじゃないか!」
「ピー。私はロボット工学三原則を守ります」
「俺はトラピストの使徒の血が入った、ハイブリッドだぞ?」
「ピーピーピーピー」
「おかしくなったか? 頭から煙でも出すんじゃないだろうな」
「貴方に危害は加えません。私達は味方です」
「なら、ロボット工学三原則を言ってみろ」
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