Day story 1-①『ぷろじぇくと “C”』

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「……」 「ほ、ホントだもん!!」 じーっと向けられる疑いの眼差し。 ダラダラと汗をかきつつも全力で訴えかけるとルーちゃんは溜息をつく。そして徐に私の膝から顎を離すと 「ふー……あ、そ。なら俺も一緒に行く」 「な!?そ、それは駄目です!」 「何でだよ?」 「じょ、女子会は女子だけの催しです!ルーちゃんは殿方なんですから、今回はお留守番で!」 「……納得いかねぇー」 「納得いかなくても駄目なものは駄目なんです!お昼までには戻りますから、それまでお昼寝して待ってて下さい!」 「やだ」 「やだ言わない!」 むぅっと不貞腐れる彼を何とか宥めようとする。 それから何とかあの手この手で宥めたり透かしたりを繰り返しーー1時間ほど格闘した辺りで、漸く彼が折れた。 「ふん、もういい。勝手にしろ」 ぷいっとそっぽを向いてベッドに横になると、私に背中を向けて尻尾を丸めてしまう。 あ、拗ねた いつもならここまで同行を拒否する事はないので、ルーちゃんも少し傷付いたらしい。 ごめんね、ルーちゃん…… でも、でも……後でちゃんと!! 説明するから!と心の中で号泣しながらも、私は部屋を出ようとする。 ルーちゃんとの戦いで思わぬ時間を食ってしまった。 急がないと! 「それじゃあルーちゃん、行ってきますね?」 「………」 声を掛けたものの、彼は完全に拗ねてしまっているのか答えない。しかし、私が出て行く前、チラリと振り返ると視界の端で長い尻尾がフラリと揺れた。 一応、見送りというか 人間で言う所の、軽く手を振る仕草だ 怒ってても、拗ねてても、ルーちゃんはこうして反応を返してくれる。 ああ、ほんとルーちゃんてば優竜。 キュンとしちゃいます。 今すぐベッドに戻ってルーちゃんを思い切り撫で回したい!という類の願望のをグッと堪え、私はとにかく急ぎ足で、フェリシエルさんの待つ客間へと向かった。 「大分時間かかっちゃいましたね、急がないと!」 お昼までには用事を済ませてルーちゃんの所へ戻らないと。じゃないと彼が突撃乱入して来かねない。 ルーちゃんは見た目に反して、ものすごーく寂しがり屋の甘えたさんなので、長く放置すると拗ねる……か、禁断症状で暴走する恐れもあるだけに時間は本当に少ない。 パタパタと小走りをしながら、私は彼女と合流した。
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