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こうやって話してる内にも早速危険が迫っていた。赤信号なのにトラックが突っ込んでくる。声に反応して慌てて振り向く彼女をつき飛ばした。間一髪ギリギリの所で完全に回避する事が出来た。立ち上がってみると自分の膝が酷く擦りむいてるのがわかる。
「大丈夫?ケガはしてない?ごめんね、私が周りを見てないせいで。」
涙目で此方を見ている。
「赤信号で停止しない向こうが悪いんだ。気にしなくていいよ。」
立ち上がって、移動を再開した。
遊園地についた頃の時刻は、午後12時3分。残り約12時間、12時間何としても彼女を守りきるんだ。改めて、決意した。
死神はリストに載ってない人を巻き込んで殺してしまうと絶対神からかなり重い罰を受ける。なので、観覧車やジェットコースターなどの二人以上で乗るアトラクションに乗ってる間は簡単には殺されない。しかも、もし大事件を起こせば遊園地の運営に関わる。その場合何人もの人に影響を与える為、巻き込んで殺すよりは軽いがこの場合も罰を受ける。遊園地にいる間は簡単には殺されない。予想通り特に危険な目には合わなかった。閉園時刻の11時までまだ5時間ある。だが、暗い夜の道を歩くのは危険だ。4回前は、酔っ払いの車に引かれて死んだ。もうそんなミスはしたくない。何とか彼女を説得して、帰る事にした。
「あーあ、もっと居たかったな~」
「暗いと危ないからしょうがないよ。」
「ねぇ~クロト!何時まで私を子供扱いするの??」
「別にしてない。」
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