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「やめろよ!」  次の瞬間、アツシは机を蹴とばしていた。  衝撃音の後、静寂に包まれる。  対面する僕に教室中の視線が集まる。  きっかけは些細なことだった。  アツシがうっかり好きな子の名前を漏らし、それを必要以上に僕が弄ったのだ。  正確に言えば僕だけではない。  数日に渡り、ヨータもケンジも一緒になって囃し立てていた。  でも、この場にいたのは僕だけだった。  ジェンガみたいなものだ。  最後に崩したのは僕。  蓄積されたアツシの感情は、僕に向けて爆発した。  しばらくして、誰かが呼んだのだろう。 「どうした?」と、先生が駆けつけてきた。
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