僕と小さな星

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 でも、意識が途切れるか途切れないかの瀬戸際に僕は「生きたい」と願ってしまった。なぜ願ったのかは僕自身も分からない。ただ、あの時は必死だった。暗闇の中で、僕はまだ生きたい、死にたくないと。 この体が、この心がどれだけ傷を背負っていても僕は奴らに復習をしなければならないと体が本能的に願ってしまったのだろうか。  そうして目が覚めたらこの星に来ていた。ここは天国なのか。こんなに気持ちのいい所は初めてだ。この星はとても小さいけれど、僕を安心させてくれる。守ってくれる。とそんな気がした。花たちは風に吹かれ、サラサラと音を立てながら花びらと花びらがキスをするように交差している。花の香りが風を通して頬にあたり、涙を拭き取ってくれる。   「こんにちは」  後ろから声がした。優しい声が僕に触れる。声の主は少年だった。小学4年生くらいか、しっかりしてそうでどこかあどけない雰囲気を感じた。茶色のダボダボの作業服を着ていて可愛らしい。 「こんにちは、君は?」  初めて会ったのに初めてじゃない気がする。これをデジャブというのだろうか。そのくらい僕はこの子に安心しきっていた。 「名前はないんだけどね。僕はこの星の管理人さ、ていうか、人に名前を聞く前にまず自分からって習わなかったの?」  笑いながら答えてくれる。よく見ると作業服にちらほらと汚れが見える。     
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