僕と小さな星

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僕と小さな星

 目が覚めたら、目の前には空がクチナシ色に包まれた世界に寝そべっていた。土の上に自分の体があるのは顔の周りにたくさんの花が咲いている状況からそうなんだろうと働かない頭が勝手に思っている。こうして上を向いていると、こんな空の色の世界は見たことがないと実感しながら、不思議とこの場所は安心できる所だと心がそう言っているような気がする。もう少しこの場所に寝ていたいな。なんて思ったりもしたくらいだ。  実際、そういう訳にもいかず、好奇心が勝ってしまい立ち上がる。僕のポロシャツやズボンに引っ付いた土や小石がポロポロと地面に落ちていく。辺りを見回す限り、花畑と、その中にキャリーバックを広げたほどの水たまりしかない。少し歩いてみてわかったが、この星は一軒家ほどの大きさしかなく、星全体が花畑だった。つまり、ここには花畑と水たまりしかないのである。そんな小さな星に僕はやって来た。  僕は昨日まで地球にいて、ごく普通の高校一年生だった。いや、ごく普通ではないのかもしれない。学校でいじめられて毎日自殺しようと考えている高校生だった。     
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