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沢口葵は、付き合って一年の圭吾のことが大好き。ちょうど、付き合ったのは、バレンタインデーの2月14日のことだった。お互いの両親にも挨拶を済ましたし、後は結婚を待つばかり。なのに圭吾はプロポーズしてくれない。
あっという間にバレンタインデーがきてしまった。葵は、手作りチョコをプレゼントしようと紙袋を持って、デートに出掛けた。
待ち合わせの時間になっても、圭吾は来ない。葵はしびれを切らして、怒っていた。
すると、やっと圭吾がやってきた。
「ごめん、遅くなっちゃって。道が混んでたんだ。はい、これ」
圭吾は、花束と紙袋を渡した。開けて見ると婚姻届が入っていた。夫の欄に圭吾の名前が入っていた。
「僕と結婚してください、お願いします」
「はい、私でよければ」
二人はやっと笑顔になった。
「圭吾、これバレンタインのチョコ」
「ありがとう、これから区役所に婚姻届出しに行こうか!」
「うん」
二人は仲良く手を繋いで区役所に向かった。
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