草食男子の正体

第3章 彼の素顔

華の言葉に彼は彼女を抱き締めた。
「華…。華…。お前が好きだ。いつの間にか…、お前に惹かれてた。お前を俺だけのものにしたかった。けど、俺は吸血鬼だから正体を知られたら嫌われるのが怖かった…。だから、快楽漬けにしてでも無理矢理俺の物にすればいいと思ったんだ…。」
「斎藤君…。」
「千秋だ。千秋でいい。」
「千秋君…。嬉しい…！」
彼を抱きしめ返して、華は涙を流した。心を通じた二人は優しいキスを交わした。