草食男子の正体

第4章 恋人として

「はああああ!?あの斎藤と付き合うことになったあ？」
「うん。」
頬を染めながら華は友人たちに嬉しそうに報告した。
「華！考え直しなさい！世の中にはもっといい男がいるのよ！何でよりによってあんなモヤシ男を…！」
「今日、これから千秋君と約束してるんだ。じゃ、また明日ね！」
「ちょっと！華ー！」
ルンルンとスキップでもしそうな軽やかな足取りで華は彼の元に向かった。
「まあまあ。華が幸せそうなんだからいいじゃない。あの子、ああ見えて一途で思い込み激しいからさ。こうと決めたら絶対譲らないもの。」
「あーあ。けど、大学の男達はショックだろうなー。あの子、モテるからね。本人自覚してないけど。」
幸せそうな華の姿にやれやれと友人たちは呆れながらも祝福することにした。