40人が本棚に入れています
本棚に追加
「こちらの善意から出た行動も、それが普通になると、受けとる方では『自分の権利』と
思うようになるんだよな」
陸くんが溜め息をつく。
「嘘の救助要請と違って、この人たちに悪意は無いんだろうけど。無視するしかないよ。
真面目に取り合っていたら、何もできなくなる」
私も心苦しいけれど、この件に関しては陸くんの言に従う他はなさそうだ。
何はともあれ、ソラシドレスキューの活動も、円滑に運ぶようになってきた。
超能力を人の役に立てたい。
私の念願が、漸く形になってきた。そう、思っていた。
けれど、私達の知らないところで、思いもよらぬ策略が進められていたのである。
最初のコメントを投稿しよう!