第六章 試練と光明

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「こちらの善意から出た行動も、それが普通になると、受けとる方では『自分の権利』と 思うようになるんだよな」  陸くんが溜め息をつく。 「嘘の救助要請と違って、この人たちに悪意は無いんだろうけど。無視するしかないよ。 真面目に取り合っていたら、何もできなくなる」  私も心苦しいけれど、この件に関しては陸くんの言に従う他はなさそうだ。  何はともあれ、ソラシドレスキューの活動も、円滑に運ぶようになってきた。  超能力を人の役に立てたい。  私の念願が、漸く形になってきた。そう、思っていた。  けれど、私達の知らないところで、思いもよらぬ策略が進められていたのである。
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