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――どこか安全で広い場所。出来れば、人目に付かない所に降りないと――
急いで辺りを探す。
あった。左手前方に町の運動公園がある。町内のスポーツ大会などが開かれる場所だ。
人に見られるかもしれないけれど、あそこなら安全に着陸できそうだ。
「陸くん。あそこに下りる」
風に流される風船のようにフラフラと飛行を続ける。
もう直ぐ、運動公園。
運動場が見えて来た。
人が集まっている。
幸いにもステルス状態は維持しているようなので、誰も私達に気が付かない。
このまま、運動場に着地……ができず、そのまま上空を行き過ぎる。
公園内には、重要文化財の変電所跡がある。その建物をギリギリの高さで飛び越える。
その先には、古い貯水塔。
直径数メートル、高さ二十メートル程のコンクリートの塔だ。
その塔に向かって、一直線に進む。
駄目だ! ぶつかる!
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