episode247 アッチェレランド

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「どうぞ……」 恥ずかしいけれど 僕は己の両手で膝を抱えるようにして 見るからに卑猥なポーズで身体を差し出した。 「薫お兄様……何も考えず僕を犯して……」 いつものことだ。 自虐的な行動こそ僕のマゾヒズムを刺激して 男の本能に火をつける。 「ここに……どうぞ……」 それは小さくとも決して消えない火種だ。 いつまでも燻ぶり続ける魔性の火種。 「交わりなさい――神の子ら」 ルカは祈りを捧げるような静かな声音で 今度は薫の耳元で命じた。 「うぅぅっ……アアッ……!」 葛藤の末の咆哮だった。 「アンッ……!」 それで結局――。 その言葉に従うことこそ 自分をこの混乱から救う唯一の方法だと悟ったのかもしれない。 薫は腰を丸めて僕を組み敷いた。 今すぐにでも結合できるような形で――。
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