episode247 アッチェレランド

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僕が花芯を握る手を少し動かすと 薫は吸いつくようについてくる。 間違いない。 「そんな扇情的な真似して恥ずかしくないの?」 隣に添い寝するような形で体を並べ 僕は薫の耳にだけ届くような小声で囁いた。 薫はほんの少し唇を開いて 多分反論の言葉を口にしかけたんだ。 だけど眼を閉じると 苦し気に首を横に振るだけだった。 僕の瞳を見てルカが頷く。 僕は操り人形のように ルカの思い描く通り薫の上に跨った。 「おっと……」 驚いたのは僕がまだ腹の上にいるのに 薫が積極的に腰を突き上げたことだ。 「薫お兄様って……案外気が早いんだね」 薬の所為なのか確かめたい気持ちを抑えて 僕は耳元で甘い吐息を洩らす。 「口で……」 「え?」 そんな僕の身体を片手で強く引き寄せ 薫は掠れた声で囁いた。 「……最初に口でしてくれよ」
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