理亜という少女

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 理亜はセーラー服よりも男子制服が似合いそうな、このままでは180㎝に達するのではないかと思われる、身長のみが絶賛成長中の高身長女子だった。  兜を被るために短く整えたショートヘアーも相まって、寧ろ女子に人気が高いのはお約束である。  無論、バレンタインデーはチョコレートを(不本意ながら)渡される方であることもまた、言うまでもない。  高校女子にしてはやたらと高すぎる背丈を、出来れば誇りたくないこの少女は、本当ならば運動系の部活動に入るべきであり、事実、入学当初から連日のように、バスケ部やバレー部などからのスカウトが来ていた。  そして彼女自身、本来であれば、[ある部活]への入部を希望はしていた。  しかし、理亜が[本当に入りたい]部活動はおろか、同好会すらこの学校には存在せず、それでいて、他の運動部に入ることも望まなかった。
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