第一話 出会い

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第一話 出会い

1話 「ミーンミーン」 暑い日差しが照り付ける中セミが騒がしく鳴いている。 塀からはみ出した木からセミが飛び出してきた マスクをかぶり、手に持ったナイフを見つめた。 「思い知らせてやる。これが俺だ。」 「さくら小学校」 体育館の場所は校門から確認できた。 体育館の壁に身をひそめ人が出てくるのを待った。 「ねえ。夏休みどこ行く?」 「宿題今年こそ早く終わらせるしー」 がやがやと生徒が出てきた。 飛び出しナイフを振る。 1振り、2振り、3振り ひゅんっという音と同時に血が噴き出す。 悲鳴も響きわたる。 体育館の下駄箱沿いの階段に沿って進む。 反対側に校門があるはずだ。 皆怯え叫び泣きじゃくっている。 誰もが恐怖で顏をうずめる中集団の後ろから自分を見つめる少女がいた。 表情を一斉出さず、じっとこっちを見ている。 「こっちだ。」 「生徒を守れ。」 「警察に連絡を」 「ま、待て」 教師が一斉に向かってきた。 「捕まるか。」 教師5人の手を交し校門へと向かった。 校門付近で振り向くと少女はまだこっちを見ていた。 「気味の悪いガキだな」 校門をくぐると何もなかったかのように家に帰った。 返り血を洗い落とし、ほかのごみと一緒に捨てた。 この部屋には何もなかった。     
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