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わたしの彼氏とは10歳から付き合っている。
そして毎年私からチョコレートを渡すのだ。そして私の誕生日には、チョコを毎年『大好
きだよ。』と書いてくれる。
私は知っている。そのチョコレートは、ブランド物で、とても高いのだと。
そしてそのために頑張って貯めているのを。
そのチョコレートは、2か月待ちなのだという。なのに毎年贈られてくる。
でも今年だけは違った。開けてみるとチョコレートじゃなくて指輪が入っていた。
とても私は悲しかった。指輪をもらえて、メッセージカードには、『結婚してください』
と書いてあるのに。
そのプレゼントをもってわたしは仏壇に向かった。
「悠馬のばか。こんなの買うお金があったなら、自分のために使ってよ。」
私はすすり泣いていた。
―――20XX年1月25日 病気によりこの世を旅立つ。
名 夢野海松
そこに書いてあるのは紛れもなく私の名前だった。
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