ごめん…ありがとう…

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by 赤坂 鈴香 私は赤坂 鈴香(あかさか すずか)。 今、スーパーに来ている。明日はバレンタインデー。彼氏の浜辺 誠(はまべ まこと)に渡すためのチョコを買いに来ている。チョコのある所に来てチョコを選んでいると携帯が鳴り、確認したらお母さんからだった。 「もしもしお母さん?どうしての?」 『あ、鈴香?急なことなんだけど、お父さん転勤になってね。今週の日曜日に引っ越すことになったから。それを伝えとこうと思って電話したの』 私は立ち尽くした。 (引越し?今週の日曜日?あと三日じゃん!急すぎだよ。誠は?誠と離れなきゃダメなの?) 私の気持ちはいっぱいいっぱいだった。 『ちょっと鈴香?聞いてるの?お母さん忙しいからもう切るよ?』 そう言って切ったお母さんだが、私にその言葉は届いていなかった。 何も買わずにスーパーを出て家に向かった。部屋につくと真っ先にメールを開いて誠にメールしようとする。 だが中々思うように手が動かない。 打ちたくない。離れたくない。なんて言えばいい?そんな気持ちでいっぱいだった。 結局誠に何も言えないまま時間が過ぎていってしまった。
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