[オカルトファンタジー]日替わり幽霊シェアハウス

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[オカルトファンタジー]日替わり幽霊シェアハウス

ガチャッ。 「お帰りなさい!」 声?今、声したよね。 しかも女の子の。 あれ、俺、あまりの彼女欲しさについに幻聴が聞こえるようになったのかな。 まぁいいや、幻聴でもいいから仲良くなろう。 そう思って部屋に入ったら、人がいました。二人も。 いや、正しくは人外って言った方がいいのかな。 だって二人とも、うっすらと透けてるんだもん。シースルー仕様なんですよ。 「今日、あなたの家ね。 シェアハウスに指定されました!  おめでとうございます、これからよろしくお願いしますね!」 僕の近くまでやってきて、上目遣いで元気いっぱいに喜んでいる、透け透けの女の子。 あ、いや、違う。透け透けってそういう事じゃない。言葉の綾ってやつです。 うん、そしてそこじゃないんだよな、今話題にすべきことって。 「えっと……シェア、ハウス……って? どゆこと?」 女の子にも自然と話しかけている自分にびっくりしつつも、そう尋ねる。 状況が読み込めません。 この状況、把握するにはどんなにハイスペックなPCでも処理落ちするよ、絶対。 「あ、そうですね、分かんないですよね。 じゃ、説明しますね  あなたは日替わりでこの世界に残ってしまった地縛霊と、一緒に住んでもらうことになります!  どんな幽霊がこの家に来るのかは毎回のお楽しみです!  ちなみに私は、シェアハウスアシスタントのたちばな 御送みおといいます!」 えっと、ますます混乱してきた。 だってまず、幽霊って特番の恐怖映像とかで俺たち人間がギャーギャー怖がっているアレでしょ? 怖いものなんでしょ、本来。 だけど前にいる女の子は、端正な顔立ちをしていて、ロングボブの髪は生き生きとした艶があって、小さめな身長にあった可愛らしいスタイルで。 とてもじゃないけど怖いって感情を抱くことができない。 目の前の彼女、御送みおは、思い出したという風にパッと顔を輝かせて言った。 「じゃあ状況説明したところで、本日の幽霊さんを紹介しますね!  それがこの方です!」 そういって指さしたソファの上。 今までずっと黙っていた、その体格のいい男の人が、立ち上がった。 これは僕が体験した、ちょっと不思議で、僕の人生に一筋の光を投げ込んでくれた、沢山の幽霊たちとの話だ。
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