1人が本棚に入れています
本棚に追加
僕は27歳独身男で、東京都内のアパートに住んでいる。
僕の住むアパートの近所には小さな公園があって、天気が良い日は時々日向ぼっこをしながら小説を読むために公園に足を運ぶことがある。
この公園には、滑り台や鉄棒、砂場などの小さな子供が遊ぶための遊具がある。
ある秋の日、この日は天気が良くて暑くもなく寒くもなく、日向ぼっこをするにはちょうど良い気候だったため、僕は今読みかけの小説を手に公園に向かった。
お昼頃の時間だからか、公園で遊ぶ子供の姿はなかった。
僕はいつものベンチに座って、さっそく本を読み始めた。
本を読むことに熱中していた僕は少し疲れてふと砂場を見ると、黒く膨らんだ丸みを帯びた何かがあることに気が付いた。
砂場に近づいてしゃがんで見てみるとその黒い物体は砂に埋もれていて少し茶色く錆びついているようで、触ってみると固く鉄のようなものでできているようだった。
すると子供連れの女性が近寄ってきて僕に話しかけてきた。
「どうかなさいましたか?」
僕が、
「これは何でしょう?」
と黒い物体を指さして答えると、その女性が、
「まさか爆弾じゃないですよね?」
と言い出した。
僕は思わず立ち上がって後ずさりした。
「警察に電話しましょう!」
その女性はスマートフォンを取り出して、警察に電話しているようだった。
間もなく制服を着た警察官が来たので、その女性が事情を説明しているようだった。
最初のコメントを投稿しよう!