こちら、妖気着帰委員会！

プロローグ

皆さんが思い浮かべるフェアリーは14世紀ごろのヨーロッパで誕生しました。
その話はまた後でするとして。
精気とフェアリーの決定的な違いは、目に見えるか、見えないかです。
精気とはモノにまとわる"生きる力"のこと。
その力がちょっと強くなると、フェアリーに似た精魔ができます。
精魔といっても、悪いものではありません。
精気が炎や水、木々にできるように、精魔もできたものの力を宿します。
精気はもちろん人間にも宿ります。
人間の場合、精気が強くなると、精術が使えるようになります。
精術とは精魔が使える力と一緒です。
白魔術と呼ばれますかね。
精術を使える家は精家と呼ばれます。
以前は、精魔も精家も力を持たない人間に求められていました。
しかし、ある魔物と対戦した時。
精術が悪い方向に働いてしまったのです。
そのあとから、精魔も精家も、もちろん精術も。
必要とされなくなっていったのです。
そして人々はそのことを忘れようと、すべての精術を封印しました。