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よって、製造方法を見せてくれるのならば、1kg 200万円分を一度に購入させて貰う旨の内容を送信したのであった。
今の平井に200万円の支出は決して安くはなかったが、是が非でも、平井は製造光景を己の目で確認したかったのであった。
そう、200万円を積めば、製造光景を見せて貰えると睨み、苦肉の策を弄したのであった。
普通ならば、まずは100g 20万円で盛り塩を購入し、効果がなければ、たとえ損失を負ったとしても、そっちの方が安く付くと考えるのが道理である。
だが迷信深い平井は、件の盛り塩の製法が本当ならば、その効果は絶大であり、200万円を投じる価値が十分にあると踏んだのである。
すると返信の結果は相手も大口の顧客に変心したのであろう、そこまで言うのならば特別に製造光景を見せてくれると記して来たのであった。
平井は思惑が当たったと安堵の溜息を吐き、パソコンを閉じたのであった。
◆
それから1週間後の夜11時、平井は先方の業者ととある公園前で落ち合った。
平井は如何にも不気味そうな男がやって来るのだろうと睨んでいたが、訪れたのは50代の痩身の気弱そうな面持ちの男であった。
そして平井は先方が運転して来たセダンの後部座席に目隠しをされて乗り込んだ。
そう行き先だけは絶対に教える事は出来ないと言う。
そして車は40分程走行し目的地に到着後平井の目隠しを取り、街中の一見廃墟かと思われる程に朽ち果てたビルの地下へと平井を誘った。
そしてとある一室の重厚な鉄製の扉を開けると、その部屋へと平井を案内した。
平井は男が経営する会社の従業員数等色々探りを入れたが男はどの質問にも答える事はなかった。
そして男は部屋の鍵を内から締めると平井が持参した200万円の確認後、彼を盛り塩の為の塩が製造されている、それを指示した。
その塩の目視での確認を平井に許可する男。
その後、平井は確かに盛り塩の為の塩の製造光景を目に焼き付け、噂話が真実である事を確認すると、喜々とした表情で男に言った。
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