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関前が退院し、再び登校することになったその日。
モルスが下駄箱に何かを見つけた。
1枚の紙。
研太「何だそれ。」
開いてみた。
『放課後、体育館裏で待つ。』
書かれていたのはこれだけだった。
モルス「古い手を使いやがって。明らかに果たし状だ。」
研太「えー、誰だよモルスに喧嘩売ろうとしてんの。」
モルス「知るかよ。」
研太「それよりニュース見たか?『嘘か誠か!?都市伝説探偵団』のスタッフが全員殺され、データもみんな盗まれた件!」
モルス「あぁ、それなら俺も見たな。けど、犯人はまだハッキリしてないんだろ?」
研太「防犯カメラには不審者の姿はなかったらしいし。」
モルス「問題は、何故都市伝説探偵団のスタッフが狙われたかって動機だろ?データにその動機があるとするなら話は早い。が、肝心のデータがないんじゃ、探りようがない…とでも思うか?」
研太「え?モルスには動機わかるのか?」
モルス「神の目覚め。」
研太「!」
モルス「都市伝説探偵団は神の目覚めに関する取材をしてVTRを作った。そしてそれを元に打ち合わせをしようとしたら、神の目覚めを探って欲しくない犯人にやられたって寸法だろ。」
研太「へー。」
モルス「となるとだ。そのうち新しい都市伝説が生まれるんじゃないか?『神の目覚めを公にしようとすると、神の使いに殺される』とか何とか。」
研太「けど、何で?理由がないんじゃどうにも…。」
モルス「問題はそこなんだよな。」
その日の授業にて。
遠藤「嘘、そんな……!」
まさかの事態に遠藤が落胆していた。
昼休みの屋上。
前田「で、その殺人事件の謎が引っ掛かるってか?全く、俺たちまで巻き込むんじゃねーよ。」
ミルス部2年組をモルスが呼び出したのだ。
峰村「念のため調べてみたら、殺人事件の直後に大量のツイートが投稿されたのよ。『神の目覚めを調べようとしてやられたか』とか。でも問題は今の状況。その大量のツイートのほとんどが、いきなり削除されてるらしいのよ。」
恵梨香「そんなこと可能なの?」
峰村「気の遠くなる話ね。ピンポイントに見つけ出して短時間で大量のツイートを削除するなんて。」
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