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樋口「でもさ、都市伝説探偵団の件と言い、消されたツイートと言い、何でそんなことがいちいち起こるワケ?」
モルス「犯人はまず、神の目覚めを都市伝説扱いすることで、その真相を探ろうとする人や公にしようとする人をおびき寄せるためのエサとした。後は食い付いた奴らを始末すればいいだけの話だ。」
前田「じゃあ、消されたツイートの件はどーなんだ?」
モルス「もしかすると、コレは俺の仮説になるが、犯人はミルス使いだ。」
みんな「ミルス使い?」
モルス「ネットワークを操る特殊なミルスを使う奴と、瞬間移動が可能なミルス使いと、犯人はいずれにしても複数犯だ。ネットを操るミルス使いは四六時中動けないハズなんだ。で、瞬間移動ができるミルス使いは、目星のついた端から不穏因子を排除する。デジタルとアナログ、2つの方法で挟み撃ちってところだ。」
研太「へー、だから新興宗教と都市伝説のサイトや書き込みはスルーされてるんだな。」
モルス「となると、それ関連で考えると話は早い。ネットを操るミルス使いは、新興宗教のサイトか何かを通じて都市伝説探偵団が神の目覚めを探ろうと取材してきたことを知った。で、そいつから司令を受け取った瞬間移動ミルス使いは、さっさとスタッフを始末した。で、メモリー関連をまとめてぶん捕った。そう考えた方が妥当じゃないか?」
峰村「でも、この会話自体誰かに聞かれたりしない?」
モルス「もしそんなならばとっくの昔に俺たちはオダブツだぜ。あくまでネットを操るミルス使いの能力は、ネットの情報を閲覧すること、そして不都合なネタは削除する。独立したネットワークや電話や電波の通らない山の中に侵入なんて突拍子もない。それと、犯人の1人は複数の言語に精通してる人でもありそうだが。」
樋口「まるでコロンボか右京ね。」
峰村「確かに。」
研太「つまり、犯人は世界中のどっかにいるってか?」
モルス「んだんだ。ネットを操る奴はエサに食い付いた輩を探しだし、瞬間移動ができる奴は実行犯。組織的な犯行まではわかるが、どこにいるかまではさっぱりよ。ネットを通じて世界中のあちこちにいる可能性だってあるんだぜ。にしても。」
モルスは先程の紙を取り出した。
峰村「何よそれ。」
モルス「謎の果たし状だよ。今日の放課後、体育館の裏でだとさ。」
その頃。
遠藤は愕然とした顔でノートを見た。
そして、項垂れた。
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