1 プロポーズ

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そして、 「わかりました」 と鈴音が切り出してきた話は、 「……病院で検査!?」 「ええ、一度ちゃんと婦人科の検診に行った方がいいかなって」 「婦人科の検診って、えっと、そのそれは……」 春一には縁のない科なので、かなりオロオロして、鈴音のお腹のあたりをチラチラ見てしまう。 それから尋ねた。 「……できた、の?」 すると鈴音は、 「え!」 と言って、一気に赤面した。 「いえっ、違うんです春さん。私、妊娠はしていません!」 ――妊娠していない―― 「……そうか」 ものすごくきっぱりと否定されて、 「違うのか……」 春一は目一杯がっかりしてしまう。 そりゃあ出来るだけ気をつけてはいたけれど、それでも可能性がないわけではない。 もしそうなら、これほど喜ばしいニュースはないはずだった。 だけど、 ……妊娠はしていない…… 目に見えて落ち込む春一に、鈴音は慌てた様子で、 「えっと違うんです。いえ違うっていうか違わないっていうか。えっと私、少し前から考えていたことがあって……」 両手をパタパタと振りながら言う。 「ブライダルチェックを受けてみようかなって」
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