18人が本棚に入れています
本棚に追加
「私を置いて逝かないでよ。相馬!」
顔がぐちゃぐちゃになるまで泣いた。
私の彼氏が交通事故に巻き込まれて、亡くなった。
冷たくなった体。
変わらない表情。
もう。相馬は戻ってこない。
「相馬。どうして…」
柩に入れられた相馬に問いかける。
「結衣ちゃん。来てくれてありがとう。」
真っ赤に目を晴らした相馬のお母さん。
私は何も答えることができなかった。
世界の色が全部。消えてしまった。
耳の奥で相馬の声が何度も再生される。
「結衣。大好きだよ。」
と、何度も何度も思い出される。
遺影に使われた写真の相馬はとびっきりの笑顔で笑っていた。
もう2度と、共に笑い合うことはできない。
最初のコメントを投稿しよう!