プロローグ

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私はあれから学校に行けなくなった。 「結衣ちゃん。ご飯今日は少し食べて。昨日から何も食べてないでしょ?」 ママは私の部屋に入ってきてそういう。 「要らない。食べたくない。」 「でも…」 「要らないってば!!」 私はママが持っていてお盆をはたいた。 地面にご飯とおかずが散らばった。 「結衣ちゃん。ごめんね」 ママは泣きながらそう言って床に散らばったご飯を片付け始めた。 悪いのは私なのに。 ママは悪くない。 私は布団をかぶってママがいる方とは反対の方を向いた。 「相馬。会いたいよ」 枯れるほど泣いたのに。まだ涙が出でくる。 ママは静かに部屋から出て行った。
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