テスト当日

4/5
前へ
/9ページ
次へ
「よっしゃ!」 「結局マナ離脱しちゃったし…  もう…居ないよね?」 「全く、3人でなんとかなって良かったよ…」 一方で、訓練の敵はほぼサルートのリョージ、ヴァスカンダのカツキ、リノクのマサトの三人で伸してしまった。 此処から真っ直ぐ進むと、もう目的施設に辿り付く。 《あーそうそう。  マーク地点にあるログポイント抜いたら  終了なんで、あとちょっとー。》 「了解、行ってくる。」 「いてらー…」「伏兵には注意だよ…」 敵陣の先、目標施設に入って直ぐには、ヒートンをそのままずっと伸ばしたような棒が立てられている。 慣れない武器とポジションで披露したリョージとマサトを入口に置いて、カツキは立てられた棒――ログポイント――を引き抜いた。 すると、鍵の土台と通信機から勝利のメロディーが流れ、Mission Clear!の表示が出てきた。 《ほいおつかれー!お迎え来るまで待機!》 《了解です。》 「了解。」「りょ…」「りょ、了解だよ…」 任務を無事遂行した野郎共は、たまらず脱力した。 「前衛なんて久々だから疲れたよ…」 「流石のエリート様も、もう、だめ…」 マサトはその辺にあったテーブルと覚しき台を拭いて座り、リョージに至ってはその場に突っ伏した。おそらく筋肉痛で。 「おおおぉ外れた!!  これで二刀流も出来るのか…買おうかな。」 元氣なのはカツキだけで、任務完了を良い事に支給された両手剣(特殊)を真ん中で分離させ、新しい使い方を楽しんでいる。 帝国参謀は未来の部下(になるかもしんない人材)の強さに驚きと満足を覚えながら、ふと声が2つ足りない事に気付いた。 《あれ?マナカゲは?》 「はい。アナスタシアのマナ、大丈夫です。」 《あーびっくりした。カゲは?おーい??》 「あの、ツキカゲさんは、  声をかけてもぼーっとしている状態で…」 《はあぁ?!》 新兵器が入っていた時点で想像は出来たが、何か遭った様だ。 《マナちゃんちょいマチス、機構課に  文句言ってくるしお迎えまで待機!》 「分かりました。」 帝国参謀はブチギレ半分冷や汗半分で、別の通信ボタンを押した。 《帝国参謀ソリトン・フローレンである!!  留守電してないでとっとと新兵器について  解説すれ!》 帝国参謀が通信上で隣の組織に怒鳴り倒しても、ツキカゲはぽーっとしたままだ。 マサトは、マナに尋ねてみた。 「何が有ったんだい?」
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加