5-11.責務とは身を縛る鎖に似て
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「シャーリアス卿!」 どうやらウィリアムに切りつける前に、別の近衛兵は突き飛ばされたらしい。身を起こした兵は慌てて背の剣に手をかけた。 「抜きます」 「ダメだ! 手を離せ」 荒い息を整えられずに背で滑るように座り込んだウィリアムの耳に、エイデンの声が届く。駆け寄る彼の足音に、愛しい人の呼び声と足音が重なって聞こえた。
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