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クンド警団は、原則、六人一グループで構成されている。そのようなグループが千近くある。昔はもっと数が多かったが、悪霊の減少とともに縮小されていった。
ペルスとリオのグループは、唯一の例外で五人のグループだった。Aが二人、Bが三人。今、緊急に動く必要がないのなら、Aの到着を待つほうが得策だった。
「そうだな、隣の住民は避難させたって話だし、喚き声も聞こえないし、ここで様子見してても・・・」
そうペルスが言いかけた時、地鳴りと雷鳴を混ぜ合わせたような爆音が、二人の足元から轟いた。人でも獣でもない、だが己の意思を持ったなにかの唸り声だ。
二人は、顔を見合わせた。互いの表情が、語っていた。
悪霊だ。
ペルスとリオにとって、これは三回目の実地任務になる。なので、悪霊の声がどんなものかは知っていた。聞き間違えようもない、身の毛のよだつ声。
リオの眉尻が、気弱に下がった。
ペルスは、奮い立たせるように叫んだ。
「行くぞ!」
はっとしたようにリオの眉尻があがる。眉間に皺を寄せて肯く。
「もちろん!」
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