柳くんはチョコレートが欲しい

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少し多めの髪がポニーテールになって歩く度に揺れる。 その後について行く。 非常口前まで来て彼女がこちらを振り返る。 緊張してんのかな。 犬の散歩で会う時よりも無口だ。 なんか、俺まで緊張してきた。 彼女が小さく息を吐いてブレザーのポケットから四角い小箱を出した。 「はい、これ」 箱を持つその指すらカワイイと思えてくる。 「ぇえっと、もしかしてこれって……」 箱の中身は恐らくあれで間違い無い。 そう確信しているのに、ついわざとらしく聞く。
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