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「お、俺のは?俺のクッキーは?」
「えっ、柳くんもクッキー食べたかった?そんなに好きだったの?」
「す、好き!俺、大好きなんだ、瀬名の……」
「へぇー、男子でも甘いの好きなんだ。分かった。友チョコ用のチョコレートクッキー多めに作ったからあげるよ。教室にあるから今取ってくるね。待ってて」
「え、や、違っ……」
思わず右手が彼女の腕を掴んだ。
「うわっ、ごめんっ。つい」
弾くようにその手を離した。
その手は誤魔化すようにそのまま頭を掻きに行く。
見開いた瀬名のその目は、いつもの目より一回り大きくなっていて、それもまた、カワイイなぁなんて思う。
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