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カーストが違う。雰囲気が違うために話ができない。そこに「異民族」的な、鬼的なものを感じてしまう。
何十人単位の若者が集まると、なんとなく受け入れられない人と、全面的に受け入れられる人の差が浮彫になる。集団を作っている人々の多くが持っている雰囲気に、適合するかしないかの差だと思っている。自分が適合しない側の時、別に何か悪口を言ったわけでもないのに、びっくりするほど拒絶されることもある。自分も自分で、相手に対し「なんか違う」を感じている。お互いの溝は時間に比例して広がる。相手の側に好意的な態度を取るアクションが無い限り。相手は遠ざかるほど、鬼に見えてくる。その顔がよく見えないために、断絶を恣にした妄想で、グロテスクな頭部をあてがってしまう。
自分が書いている物語にも、「鬼」が登場する。人間そのものなのだが、「異民族」であるために鬼と呼称され排斥されている集団。民俗学的な知識から着想を得たものだが、生活実感として、所属の違う人に対する「鬼」視があったことが、この設定の形成に繋がったのかもしれない。
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