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館内に居ますよ。落ち着いて。
少し休んだら再開しましょう。
りこちゃん、穂花と違って見付けやすそうな
特徴的な格好じゃないですか。
ピンクのコートに紺のリボンでしょう?
あとデニムのスカートでしたね?
すぐ見付かりますよ。諦めないで。」
「そうね…気を強く持たなくちゃね……」
『本日もトリトンコート八重洲に
お越しいただき誠にありがとうございます。
迷子のお知らせです。
ピンクのコートに紺のクロックス
デニムのスカートを履いた
3歳の川西りこちゃんをお母様がお探しです。』
「……!?…」
奴が気付いたようだ
奴は鋭い目を私に向けた
「玉城さん…?穂花ちゃんの館内放送が
結構前から流れてませんけど…?」
「ああ、僕がね
さっきトイレの中で打ち切るように電話で
言ったんです。穂花は見付かりませんから。」
「!?
どうして…」
「穂花はね、見付かりっこないんです。
10年前に既に亡くなってますから。
川西さん、貴女に殺されて。」
奴の目が
みるみる恐怖に染まっていく
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