コント「新しい童話」

余談・今はグローバルな世の中だ

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一方その少し前、某所にて――

そんな舞台裏のことなんて知らないし興味もないだろうとある男がいた。

この男は普段はアメリカの会社でCGプログラマーとして働いているのだが、休暇で
たまたま日本に戻りテレビを見ながら家族と団欒していた。男が働いている会社は
アニメーションやキャラクター事業を行っており子供達に夢と希望を与えることで
世界的にも有名だ。――その名もD社という。

「なるほど。確かに既存の童話は古いな」

男はほろ酔いでいい気分になりながらビールをあおる。

「今風に働くエリート女性を主人公にしてバリバリ仕事したり戦わせたり
　うだつのあがらない男とダラダラ恋愛して最終的に勝ち組とくっついたり……
　そんな話を風刺とブラックユーモアを混ぜつつ子供向けにしたらなかなか
　面白そうだ！　よし、向こうに戻ったら早速企画を提出してみよう！」

……案外、童話なんてその時代の人の適当な閃きで生まれているのかもしれない。